作家、渡部萌さんが毎年自ら収集したあけびの蔦で作る、アイテム。
敷物のみの取り扱いでしたが、今回壁にかけて飾る「壁守り」を新たに作ってくださいました。
撮影/吉田勝信
山形の山に入り、熊に遭遇する恐怖と戦いながらあけびの蔦を採集される渡部さん。
あけびの蔦はその前の年にどれだけ天候が荒れなかったかで採集できる量が変わってしまうのだとか。
自分の手で採集し、細工ができるよう手を加える。
それを特別な機械などを使うのではなく、昔ながらの製法での技術のみで作り上げるのだから本当にすごい。
撮影/吉田勝信
もしかしたら、今ある技術を加えれば楽になることも時短になることもあるんじゃないかと思うけれど、そうではなく1つ1つ物作りに向き合っていく。
渡部さんのアイテムには、物としての価値と、渡部さんが向き合ってきた大切な時間も込められているんです。
そんなこんなでの壁守り。
渡部さんデザインの編み模様、この紋様がとてもかわいい。
ポット敷や鍋敷きもかわいいので、壁に飾っても素敵なんですが、壁守りはより特徴的な紋様として、細かく、蔦の本数も3本と多めにあしらわれています。
敷物と違う部分は、あけびの蔦の太さ。
壁守りはポット敷などと比べて細めの蔦で編まれています。
そんな訳で、壁守りは熱いものなどを置くよりは壁飾りとして飾るのがオススメ。
▲手前がポット敷、奥が壁守り
蔦が細いからこそ、この細かい模様が編み込めるのかもしれません。
横向きだけでなく、縦向きに飾ってもかわいいので飾る場所によって向きを決めたり、たまに掛け替えることで飾る楽しみが倍増します。
古き良き伝統的な技法と、今この時に渡部さんに寄って新しい風が吹き込まれる彼女ならではの作品。
山形の優しい自然の空気感と共に、壁に止めて目を奪われる癒しの時間を、ぜひ。